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当院では、虫歯の診断にダイアグノデント(虫歯診断装置))を使用しています。
従来は・・・
探針による触診を行う場合、通常しずく形状の裂溝の探査は困難。また、歯面を破壊し、再石灰化を妨げる可能性が高いといわれてます。
ダイアグノデントなら・・・
レーザー光線が極小の到達経路を通って反射するため、裂溝域でも丁寧な蛍光測定が可能。歯面を痛めるリスクも抑えられます。
歯を傷めることなく、歯質の状態を数値化。
表示される数値にはどういう意味がありますか?
状態 | 処置 | |
---|---|---|
0~14 | 進行性のう蝕なし | 処置の必要なし |
15~20 | 再石灰化の反逆的反応が可能 | 予防処置(フッ素、キシリトール、食事指導、ハミガキ指導など) |
21~20 | 患者のリスクに応じて判断 | 予防処置 |
31~ | 象牙質にう蝕が及んでいる | 保存修復治療 |
※LussiA:新しい咬合面う蝕検出法、歯界展望、95(6)、1285-1295、2000
※上記数字はあくまでも目安で、個々のカリエスリスクを考慮して診断します。
むし歯とは
むし歯とは、飲食中に含まれる糖からむし歯菌が酸を作り出して歯を溶かしてしまうことです。
むし歯は主にミュータンスレンサ球菌という細菌による感染症です。
ミュータンス菌が、甘いもの(主にショ糖)をエネルギーとして作り出すネバネバ(グルカン)によって、歯の表面にフイルム状の細菌の被膜デンタル・プラーク(バイオフイルムとも呼ばれる)を作ってしまいます。
その結果、プラーク中の細菌が作り出す、酸によって歯の表面のpHが下がり(酸性になり)、歯のエナメル質が溶かされむし歯になってしまうのです。
ミュータンス菌は子どもの歯が生え始めた頃(1~2歳前後)、母から子へ感染すると考えられています。3歳ぐらいまでは感染の機会をなるべく少なくすることが重要です。
永久歯が完全萌出する中学生まではむし歯になりやすい時期です。歯は生えてから3~4年は歯の表層が柔らかいため、酸に溶けやすくなっています。
また成人期では歯と歯の間のむし歯や一度治療している歯がむし歯になりやすくなります。
高齢者では歯周病による歯肉退縮や唾液の量が減少するため、根面のむし歯が増加します。
むし歯のメカニズム
4つの因子歯の質・むし歯菌・砂糖(糖質)・時間>によってむし歯ができます。
この因子をコントロールすることで、むし歯は予防することができます。
当院で行っている予防処置・おすすめの予防製品
カリエスリスク検査
唾液検査キット・・・モリタ社製品
むし歯になりやすい人となりにくい人がいます。
自分がどちらのタイプなのかを理解して自分に合った対策を一緒に考えましょう。
<むし歯のなりやすさを左右する主な要因>
- むし歯菌の量(むし歯菌は乳幼児期に主に保育者から感染します)
- 唾液の量
- 唾液の質(むし歯から歯を守る力の程度)
- 歯の質(酸に溶けにくいか溶けやすいか)(フッ素を使用しているか)
- 食生活習慣
フッ素塗布
低濃度フッ素ジェル
フッ素は特別なものではなくお茶やみそ汁、清涼飲料水、海産物等、様々なものに入っています。私たちは日常的にある程度のフッ素を摂取しています。
フッ素の作用は主に
- 酸に対する抵抗力の強い丈夫な歯を作ります
- 細菌に作用してむし歯の原因となる酸の生成を抑制します
- むし歯になりかけた歯の表面を元に戻します
当院では高濃度と低濃度のフッ素塗布を組み合わせてお勧めしています。
キシリトール
白樺や樫などの樹木を原料とし、むし歯の原因となる酸を発生しない天然の甘味料です。
<キシリトールによるむし歯予防の作用>
- むし歯菌は他の甘味料よりキシリトールを食べるのでむし歯を作らない
- 歯にへばりつく歯垢を除去しやすい
- むし歯菌を減らす
- 噛むことによって唾液がよく出る(口の中を洗い流し再石灰化を促す)
予防に関するQ&A
- フッ素はどのくらいの頻度で塗布してる?
- 当院では3~6ヶ月の間で高濃度のフッ素塗布を行っています。
ブクブクうがいができるまでは、お家での低濃度のフッ素塗布をお勧めしています。 - キシリトールのおすすめの使い方は?
- 口腔内プラークに作用させるため、食後5~10分くらい噛んでもらうことをおすすめします(1日3~4回)。
※噛みすぎると歯周病が悪化したり、歯が痛くなったりします。噛みすぎに注意しましょう。